春の夜空には系外銀河がたくさん見られます。
どこの星座にどんな銀河が見られるのかを、M天体のみですが組み写真にしてみました。
鏡筒の違いによる縮尺をほぼ合わせてありますので、大きさ等を比較してみてください。

【おとめ座】

【星座】
おとめ座(Virgo)

【特徴】
おとめ座とかみのけ座としし座の中間あたりにあるおとめ座銀河団のうち、マルカリアン・チェーンを構成する銀河である。(詳細はマルカリアン・チェーンを参照)
このうち、M90は比較的大きく銀河の腕がかろうじて分るが、他の銀河は渦巻構造も見えずぼーっとした星がにじんだようにしか見えない。

【おとめ座】

【星座】
おとめ座(Virgo)

【特徴】
おとめ座とかみのけ座としし座の中間あたりにあるおとめ座銀河団のうち、上述の銀河から左(東)側にある銀河である。
このうち、M58は比較的大きく銀河の腕がかろうじて分るが、他の銀河は渦巻構造も見えずぼーっとした星がにじんだようにしか見えない。
M60には、NGC4647という渦巻銀河が接しておりまるでM51(子持ち銀河)のように見え面白い天体である。

【おとめ座】

【星座】
おとめ座(Virgo)

【特徴】
この3銀河は、上述のおとめ座銀河団からは下(南)に離れて個別に存在しているが、M49とM61はおとめ座銀河団の一員とされている。
M61は大きさは他の銀河と変わりないが銀河の腕もはっきりしている。
M104はその特徴ある形から「ソンブレロ銀河」と呼ばれ天体ファンも多い。
M49は、他の2銀河に比べ渦巻構造も見えずぼーっとした星がにじんだようにしか見えず地味な存在と言える。

【かみのけ座】

【星座】
かみのけ座(Coma Berenices)

【特徴】
この4銀河は、かみのけ座に属しているがM64を除く3銀河はおとめ座銀河団の一員となっている。
M88とM91は銀河の腕もはっきりした渦巻銀河であるが、M85は渦巻構造も見えずぼーっとした星がにじんだようにしか見えない。
M64は、他の3銀河からは上(北)に大きく離れて存在しており事実おとめ座銀河団には含まれていない。銀河の中心に暗黒帯がありその特徴ある形から「黒目銀河」と呼ばれている。

【かみのけ座】

【星座】
かみのけ座(Coma Berenices)

【特徴】
この3銀河は、おとめ座とかみのけ座の境界近くに存在するが他のおとめ座銀河団の銀河とは離れている。
M99とM100は銀河の腕もはっきりしたフェイスオン渦巻銀河である。
M98は渦巻銀河を横から見える位置にあり腕の構造がはっきりしない。他のおとめ座銀河団に属している銀河より近くに位置し、偶然同じ方向に見える見えているだけと言われている。

【しし座】

【星座】
しし座(Leo)

【特徴】
この5銀河のうち、M65とM66はしし座の後ろ足付近に位置し、NGC3628を含め「しし座トリオ銀河」として有名である。この2銀河は比較的大きく渦巻構造もはっきりと見ることができる。
他方、M95とM96及びM105はしし座のお腹あたりに位置し、こちらもこの3銀河でトリオ銀河を形成している。

【りょうけん座】

【星座】
りょうけん座(Canes Venatici)

【特徴】
りょうけん座明るい星もなく目立たない星座であるが、りょうけん座にあるメシェ天体は比較的大きく明るいものが多い。
M51は、渦巻構造を正面から見るフェイスオン銀河で伴銀河(NGC5195)を伴う「子持ち銀河」として有名である。
M63も、渦巻構造がひまわりの花びらに見えることから「ひまわり銀河」として有名である。
M106は、特に愛称はついていないものの比較的大きく明るいため良く見える。
M94は、他の3銀河に比べ渦巻の構造もはっきりせず地味な存在と言える。

【おおぐま座】

星座】
おおぐま座(Ursa Major)

【特徴】
おおぐま座は北天に近く春の夜空に見易い星座である。
M81は、M81とともにおおぐま座の頭部に位置し春の早い時期から見頃となる。満月ほどの大きな銀河で双眼鏡等でもよく見える。
M82は、M81に近くスターバースト現象を起こしていることで有名である。
M101は、北斗七星のひしゃくの柄の端あたりにあるフェイスオン銀河であり、比較的大きく発達した渦巻構造がはっきりしていることから天文ファンには人気がある。
M108は、渦巻銀河を横から見ているため構造がはっきりせずどちらかと言えば近くのふくろう星雲(M97)方が注目されることが多い。