夏の夜空には球状星団がたくさん見られます。
どこの星座にどんな球状星団が見られるのかを、M天体のみですが組み写真にしてみました。
鏡筒の違いによる縮尺をほぼ合わせてありますので、大きさ等を比較してみてください。

【さそり座/いて座】

【星座】
さそり座(Scorpius)/いて座(Sagittarius)

【特徴】
M4は、さそり座の頭部に赤く輝く1等星アンタレスのすぐ傍に位置し大きく明るい球状星団である。ただ星野の集積度は低く星団の中心部までよく見える。
残る3星団は、天の川の中心方向にあるいて座に属する。特にM22は、大型で明るい見事な球状星団で、夏の球状星団のなかではM13やM5とともに天体ファンには有名である。
M28とM54は、M22に比べ大きさも明るさも見劣りし地味な存在である。

【さそり座/いて座】

【星座】
さそり座(Scorpius)/いて座(Sagittarius)

【特徴】
M80を除く4星団は、天の川の中心方向にあるいて座に属する。
特にM55は、いて座の東側に位置し同じいて座にあるM22と共に大型で明るい見事な球状星団である。、夏の球状星団のなかではM13やM5とともに天体ファンには有名である。
M69、M70やM75は、M55に比べ大きさも明るさも見劣りし地味な存在である。
M80は、上述のM4と同様さそり座に位置しているが大きさ明るさともに見劣りし地味な球状星団と言える。

【へび座/へびつかい座】

【星座】
へび座(Serpens)/へびつかい座(Ophiuchus)

【特徴】
へび座は、へびつかい座を挟んで西側の頭部と東側の尾部とに分かれたユニークな星座で、M5はその頭部のおとめ座との境界近くに位置している。
M5は、大型で明るい見事な球状星団で双眼鏡等でも楽しむことができる。
M10とM12は、へびつかい座の胴体部分に位置しともに大きさも明るさも中程度で比較的見易い星団と言える。
M9は、へびつかい座の右足部分に位置するがM10とは大きさ明るさともに見劣りし地味な球状星団と言える。

【へびつかい座】

【星座】
へびつかい座(Ophiuchus)

【特徴】
この4つの球状星団はへびつかい座に位置しているが、M14はへびつかいの胴体部分、M19とM62はへびつかいの足元さそり座に近いところ、M107はへびつかいの左足部分にある唯一の天体である。
ともに、大きさも明るさも中程度の球状星団であまり目立たない存在と言える。

【ヘラクレス座/こと座/や座】

【星座】
ヘラクレス座(Hercules)/こと座(Lyra)/や座(Sagittae)

【特徴】
M13は、ヘラクレス座の腰の部分に位置し大きさ明るさともに北天一と言われる球状星団である。
M92は、ヘラクレス座の足元に位置しているが、M13に比べ大きさ明るさともに小さいことから陰に隠れて注目されることは少ない。
M56はこと座に位置しているが、同じこと座にあるM57(リング状星雲)が注目され同じメシェ天体ながら地味な存在と言える。
M71はや座に属しているが、星座とともに地味な存在で注目されることはあまりない。